2010年12月15日水曜日

ヘルス・目は心の窓

日経から。

目は心の窓と言われる。
目は脳に近い分、ちょっとした異変が目そのもの以外の病気の前兆を示していることがある。
 目の奥の網膜や血管がある部分を眼底という。通常、人の血管をじかに観察することは出来ない。ところがこの眼底だけは例外で、体の中で唯一直接血管をみられるところだ。 この眼底を検査すると、緑内障と網膜剥離など目の病気だけでなく、眼底にある血管が交差している状態、網膜の出血の有無、光の当てたときの反射の具合などを注意深く観察することで、からだの様々なところの健康状態が見えてくる。

 特に、網膜にある動脈は脳の血管に近いため、眼底の血圧や動脈の状態を脳の外から推測することが出来る。 例えば、眼底にある網膜の動脈が硬化していると脳出血の前兆を示している場合があり、網膜に出血がみられるときは脳出血やくも膜下出血、高血圧脳症の疑いがある。眼球をつくるゲル状の硝子体というところの出血も、くも膜下出血の可能性が高いと言われる。

 眼底で動脈と静脈が集まる乳頭というところを観察すると、脳腫瘍などで頭蓋骨の内部が圧迫されていないかどうかを知ることも出来る。これらの脳血管障害の場合、眼底検査から得られる情報が重要な意味を持つ。さらに高血圧や糖尿病、妊娠中毒など全身の疾患の診断にも眼底検査は役に立つ。

 眼底検査は、眼科医が検眼鏡を持って直接瞳孔から眼底を覗き込む方法と、健康診断で使うことが多い眼底カメラを用いる方法がある。検眼鏡を使うときは点眼薬で瞳孔を大きくしてのぞきやすくすることがある。眼底カメラは、今はほとんどがデジタル式のもので、左右の目の中を撮影し、後から写真を観察して診断する。

 どちらの方法も簡単なもの。眼底カメラは撮影のときこそ少し眩しく感じるかもしれないが、痛みはない。今は定期的な健康診断で眼底検査を取り入れるところが増えてきている。35歳以上の人は、目の病気と生活習慣病の検査として、年に一回は受けておくべきだろう。

3 件のコメント:

  1. 目の健康についてのブログの記事、とても参考になりましたよ。
    いつも健康についても詳しく載せていただき有難う。
    気をつけたいものです。

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  2. 偶然とはいえビックリいたしました。目はこころの鏡ならぬ頭の病を含め現れるところなのでした。再認識いたしました。40代
    で網膜剥離(飛蚊症による)白内障、緑内障(正常眼圧)遺伝による・・・・治療中を忘れるほど気にならないからついつい負担をかけているようです。気をつけます。有り難う。

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  3. どこが悪くなっても困りますよね。
    頭の片隅にでも入っていれば、気づきがあれば、と、
    参考になるものがあればアップしていきたいと思います。

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