2013年10月18日金曜日

『夢を生きる』日経新聞から


16日午後には台風一過の抜けるような青空が…
今の季節 柿 鈴なりです
台風26号は関東地方から北海道までの太平洋沿岸直撃で、伊豆大島では尊い命が犠牲になりました。
我が家では、玄関の階段1段目まで雨水が溜まり、トイレも流れず逆流しそうな勢いでした。
10月16日~18日迄、D会主催の、東北復興支援ツアーに出かける予定でしたが、15日午後には“中止”の連絡が入りました。
下の文章の石巻にも寄る予定でした。





日経新聞夕刊、“あすへの話題”に掲載された、前駐米大使の藤崎様の『夢を生きる』に感動したのでアップします。石巻で津波に巻き込まれた米国人のお話です。


『「そっくりでしょ」。母親はテイラーさん手作りのコケシを家族席に置いて目をうるませた。昨年夏、バージニア州の小さな教会での結婚式。テイラーさん似のぽっちゃり可愛い人形は、妹の結婚を祝福するようにほほえんでいた。

テイラーさんは、石巻で津波のため亡くなった。小さいときアニメ“となりのトトロ”を見てひかれた。日本に行って英語を教えて両国民をつなぎたいという夢をかなえて滞日中の出来事だった。生徒達を「やってみて。きっとできるわよ。」と、いつもニコニコと励まし人気があった。

まだ消息不明だったとき、CNNのインタビューで、地震の多い国に行かせて心配ではなかったのかと問われた母親は「娘が夢をかなえたのだから私達は喜んでいました。」ときっぱり答えた。

アンダーソン夫妻は、明るかった娘が親にくよくよしてほしいはずがない、代わって夢を受け継ぐのが娘の願いだろうと考える。寄付を募り、石巻の子供達を、短期間米国に呼んだり、日本での英語キャンプに行かせたりした。また娘が教えていた七つの小中学校に子供の頃好きだった本を贈った。石巻の木工作家遠藤さんは、テイラーさんの教え子だった我が子三人を失った。テイラー文庫の書架造りが生きる励ましになったという。

テイラーさんのドキュメンタリー映画「夢を生きる」。クリスマスに婚約者に内緒で日本から戻った彼女が、体にリボンを巻きつけてクローゼットから「私がプレゼントよ」と飛び出してきてびっくりさせる話しが可愛らしい。日本でもこの映画の上映会用のDVDの貸し出しがはじまった。』







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